心理士カウンセラーのブログ

Psychological counselor Weblog

【発達障がいとそれに伴う二次障害】

2021.11.17

だいぶ寒くなってきましたね。

朝夕の気温差も大きいので

みなさんも体調を崩さないようにしてくださいね。

さて、さっそく本題です。

発達障がいがある子ども、

もしくはグレーゾーンの子どもは

各々の特性が原因で

二次障害を引き起こす場合があります。

その二次障害とはいったい

どういうことなのでしょうか。

詳しく、ご説明いたします。

※発達障がいについては、「害」ではないので

「がい」とします。

※二次障害は慣習的に「害」と表記します。

【ASD(自閉症スペクトラム)の特徴とは】

まずは、ASD(自閉症スペクトラム)の特徴を

挙げていきましょう。

ASD(自閉症スペクトラム)の

一時的な特徴として

・こだわりが強い

・人付き合いが苦手

・場の空気が読めない

・周囲に合わせることができない

ということが挙げられます。

例えば、「こだわりが強い」と

何かをやらなければならないとき、

その「こだわり」が引っかかってしまい

なかなか実行にいたらないことがあります。

また、その「こわだり」に拘り続けたせいで

そのやるべき何かを実行できたとしても

良い結果が出ないということもあります。

そして、ASDを知らない周囲からは

・めんどくさい人

・ワガママな人

というレッテルが一方的に貼られるのです。

【本人が望まないレッテル貼りの結果】

「こだわり」に関しては

言っている本人は

全くの悪気はないでしょう。

そのこだわりが周囲にとっては

仮に不合理なものだったとしても

・実行するため

・成功するため

・期待に応えるため

に必要としていることもあります。

しかし、ASDを知らない教員や同級生にとっては

到底納得ができないようなものだった場合

・本人に過度なストレスをかける

・親や教師からの強い叱責

・友だちから仲間はずれにされる

・周囲からバカにされる

などが発生するのです。

その結果として

・頭痛

・腹痛

・発熱

・抑うつ状態

・何もやる気が出ない

・不登校

・引きこもり

・自傷行為

などの二次障害が発生するのです。

【場の空気が読めない人の二次障害とは】

では、場の空気が読めない人は

どのようなプロセスで

二次障害になるのでしょうか。

当然ですが、

まずは集団の中に入る必要があります。

学校、会社、友人関係 など

集団という「場」が生まれないと

「場の空気」が生まれません。

集団の中では

往々として議論もしくは会話がおこなわれます。

皆が皆に気を付けながら

もっと言えば、

自分嫌われないように

そして、その集団から

排除されないように

気を使いながら

会話に参加し、

集団の中に自分の居場所を

求めていくのです。

しかし、場の空気が読めない人、

人の気持ちを察する力が弱い人は、

そういった「場の空気」を読む人を

無視したような言動をとってしまいます。

その時に「その場」を

守ろうとする人から

激しい叱責を受けることがあります。

叱責を受けることがなかったとしても

排除される、仲間外れにされることがあります。

当然、その叱責を受ける人も

人間です。

少なからずダメージは受けます。

集団がもしも

・学校など、参加を強要される場所

・会社など、和を重んじる場所

であった場合、

叱責をされ続けても

輪の中から排除され続けても

その集団の中に

居続けないといけない場合があるのです。

そうして、叱責などで

受けたダメージは

蓄積され続けていきます。

ダメージが蓄積され続けていった結果、

二次障害として

・頭痛

・腹痛

・発熱

・抑うつ状態

・何もやる気が出ない

・不登校

・引きこもり

・自傷行為

などの二次障害が発生するのです。

【自分もできたから他人もできるの功罪】

多くの人がついつい言ってしまう間違いに

「私ができたのだから、あなたもできる!」

「がんばれ!がんばれ!」

があります。

冷静に考えれば

皆、分かります。

「私ができても、あなたができるとは限らない。」

「だって、私とあなたは違う人間だから。」

しかし、この日本では

皆と同じことを強要される慣習があります。

その集団に属している人は

同じことができないと

集団に居続けることができないのです。

発達障がいやグレーゾーンの子どもにとって

中学校がもっとも「地獄」だった、

という話はよく聞きます。

小学校、中学校は

地域ごとに分けられます。

偶然、その地域に通っていた

ということで

強制的に同じ学校に割り振られるのです。

とあるロックミュージシャンも言っていました。

“学校のクラスというものは満員電車と同じ”

満員電車は、どこの誰かも分からない。

同じ駅を偶然、使った人と。

同じ時間帯の同じ電車に乗ることになっただけ。

学校も同じで

本来知らないであろう人と

偶然同じ時期(年齢)に

同じ地域(学区域)に住んでいただけで

同じクラスにされ、

そして友人になることを強要される、と。

皆さんは、満員電車で一緒になった人と

「友だち」になれますか。

発達障がいがなくても簡単ではないですよね。

つまり、発達障がいやグレーゾーンの

子どもにとって友だちを強要されると

強いストレスを感じるのです。

その結果として

学校に行くことをやめたという事は

よくあるケースです。

しかし、「私ができたのだから、あなたもできる」

功罪の功となるときもあります。

それは、自己肯定感が低く、

自己効力感も持てず

自分は何もできないと

不安になっている時です。

自己効力感が低いと

自分には何もできない、

何かができる人は

自分とは違う人間なんだって

人は思いがちです。

何をやるかにもよるかもしれませんが、

やってみたら、意外と簡単だった、

ということが世の中にはあるのです。

そういった場合は、

あなたならきっとできる

という励ましは、アリなのかもしれません。

【二次障害を起こさせないために】

発達障がいは、その人の生まれ持った

個性であり、特徴です。

よくも悪くもありません。

まぁ、「そういう人」なのです。

だから、どんな集団であっても

場であっても

その人をその人として

認めてあげることが必要なのです。

もし、その人が

困っていることがあれば、

一緒に問題解決のために

尽力してあげれば良いのです。

誰でもそうですが、

無理しないと居続けられない場所に

いる必要はないのです。

自分が自分らしくいられる場所こそが

本当の自分の居場所のはずです。

しかし、学生の間は

その居場所がなかなか見つからないでしょう。

だから、松陰高校 丸亀校・高松校のような

多様性を認め特性を伸ばし成長できる

高等学校が生まれたのです。

無理して、その場所に居て、

そして二次障害まで発症して、

っていうのは「おかしい」です。

自分が一番ラクでいられる場所を

見つけてくださいね。

また、その場所が見つからない人は

いつでも松陰高校 丸亀校・高松校に

相談に来てくださいね。

入学するしないは関係なく

いつでも相談に乗りますよ。

では。。。

松陰高等学校 高松・丸亀校

カウンセラー・職員一同

★☆★☆★☆★☆★☆★☆

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査についてのご質問は、

松陰高等学校 高松・丸亀校まで

お願い致します。

087-813-3781

ご希望であれば

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査から

その子に即した

勉強方法などを

アドバイスをさせて頂きます。

グレーゾーンの子どもを抱える親御さん、

発達障害児を育てている親御さん、

特別支援に関わる学校の先生、

放課後等デイサービスの指導員さん、

是非、お気軽にお問い合わせください。

087-813-3781

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