心理士カウンセラーのブログ

Psychological counselor Weblog

“学びに苦手”がある子どもの学習指導と支援法

2022.05.27

さて、5月も終わり

いよいよ定期テストについて

真剣に考えていく必要が出てきました。

進学した子は

新しい学校での初めての定期テスト

進級した子は

その学年での始めての定期テスト

今までと比べて難しく感じることもあるでしょう。

または、苦手な勉強に

苦戦していたりしていないでしょうか?

では、学びにくさや

学習障がいの疑がいある子どもは

難しくなった勉強内容について

どうやってついていけば良いのでしょうか。

どうやって定期テストを

突破していけば良いのか?

今回は、この件について

ご説明していきます。

《学習の苦手を教科で捉えない…》

勉強が苦手な場合

多くの保護者は、

ウチの子は算数が苦手とか

国語が苦手というように

教科で得意・不得意を捉えます。

しかし、その「教科」が苦手となってしまったら

その「苦手」な教科はどうするのでしょうか。

多くの人は苦手な教科に

数学(算数)、英語などを挙げてきます。

どちらの教科も

高校卒業資格を取得するために

必要な教科ですので

たとえ「苦手」だったとしても

取り組む必要があります。

では、勉強が苦手ということに対して

どのように取り組んでいけば良いのでしょうか?

《文部科学省が掲げている学習障害の定義》

「数学」が苦手とか

「英語」が苦手とか

そういった教科名で勉強を捉えてしまうと

根本的な解決にはなりにくいです。

そこで、文部科学省がHPにも記載している

学習障害の定義を用いて、考えていきます。

文部科学省が提言している学習障害の定義は

概ねこんな内容です。

「聞く」「読む」「書く」「話す」「計算する」「推論する」

といった能力のうち

特定のものの使用と習得に著しい困難を抱える場合は

学習障害とみなす。

勉強をこの「6つの項目」で捉えていくのです。

《文部科学省の定義を活かした考え方とは…》

例えば、「読む」ことが苦手だった場合、

教科書を読んだとしても

その「内容」や「意味」が理解できない、

その結果として、学校での授業に

ついていけない、ということになるのです。

しかし、「読む」が苦手であったとしても

「聞く」が出来るのであれば

本来は「読めないはず」の教科書を

聞くことによって、理解できるようになるのです。

または、「書く」ことが苦手であったとしても

「話す」が得意なのであれば、

その「話す」を使って

書くことと同じ効果を得られるように

行動していくのです。

このように「教科」が苦手なのではなく

苦手な言動を判断し、

そして、その苦手を得意なことで補っていくのです。

子どもの能力にバラつきがあり

苦手なところと得意なところがある子どもには

非常に有効な指導の仕方になるのです。

《子どもの得意と苦手はどうやって判断するの?》

では、子どもの得意なことと苦手なことは

どうやって判断するのでしょうか。

一番確実な方法は

「WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査」

の実施でしょう。

そもそもWISC-Ⅳ検査は

子どもの発達障害の有無を調べるための検査ではありません。

WISC-Ⅳ検査は、

【その子は、何が得意で?】

【何が苦手なのか?】

を調べるための検査なのです。

WISC-Ⅳ検査についてのお話は

別の記事で複数回、書いています。

お気になる方は

是非、その記事もお読みください。

《子どもの強みを活かして学習指導をする》

皆さんは、漢字や英単語を覚える際、

どうやって覚えていましたか。

10回書いたて覚えていましたか。

それとも単語帳のように

繰り替えし見ることによって

覚えていましたか。

例えば、漢字を10回書かせられた子どもは

10回書けば、確実にその漢字を覚えることができるのでしょうか。

当然、違いますよね。

10回書いても、その漢字を全く覚えない子どもも

少なからずいるはずです。

では、10回書いて覚えなかった漢字は

どうすれば良いのでしょうか。

10回でダメなら

20回書かせますか?

それとも30回書かせますか?

そもそも書いて覚えるという適性がない子どもは

何度書いても漢字は覚えません。

むしろ、時間の無駄、である可能性さえあります。

では、どうやって漢字を覚えるのでしょうか。

「書く」ことに困難を抱えている子どもに対しては

漢字を「見て」覚えるか

「聞いて」覚えるのです。

すなわち漢字を「書かずに」

書けるようにするのです。

そんな方法があるのです。

WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査における

PRI(知覚推理指標)が高い子どもは

漢字を見て覚えることに長けている可能性があります。

WMI(ワーキングメモリ)が

高い子どもは漢字は「聞いて覚える」のです。

では、「見て覚える」とは

どういうことなのでしょうか。

例えば、燃えるという漢字を

覚えるとします。

燃えるは、「火」偏がついています。

「火」は「赤い色」で表せそうです。

そうです。

燃えるという漢字は、「赤い文字」で書かれた

燃えるを覚えるのです。

このように「色」を付けることによって

記憶の定着はアップします。

水に関係する「さんずい」の漢字は

「青色」の文字で書くという風にするのです。

まだまだ、書かずに覚える方法はあります。

しかし、少し長くなったので

ご興味がある方は

松陰高校 高松校・丸亀校まで

お気軽にご質問ください。

色々な覚え方をお伝えいたしましょう。

《最後に…》

松陰高等学校 高松校・丸亀校では

WISC4(ウィスク4)の検査結果を元に

お子さんにとっての

ベストな教育環境や指導方針を組み立てています。

ご希望の方は、松陰高校 高松校・丸亀校でも

WISC-Ⅳ検査を実施します。

どんな子どもでも

さまざまな特性があります。

その特性は

子どもを苦しめるだけではなく

使い方を変えれば

大きな武器になるのです。

WISC4検査をもっと活かしたい方は

いつでもお気軽にご連絡ください。

お待ちしております。

また、WISC-Ⅳ(ウィスク4)検査を

ご自身でとれるようになりたい人は

WISC-Ⅳ検査の取り方も

お教えしています。

その場合もお気軽にお問合せください。

では。

松陰高等学校 高松校・丸亀校

☎087-813-3781

✉info@kagawa-mirai.jp

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